目次
1. [個人音楽配信を始めたきっかけ](#個人音楽配信を始めたきっかけ)
2. [実際に試したマーケティング手法](#実際に試したマーケティング手法)
3. [SNS活用の現実と課題](#sns活用の現実と課題)
4. [音楽配信プラットフォーム戦略](#音楽配信プラットフォーム戦略)
5. [失敗から学んだこと](#失敗から学んだこと)
6. [今後の展望と改善点](#今後の展望と改善点)
個人音楽配信を始めたきっかけ
じゅんち8とフェリシアの2つの名義で音楽活動を始めて、早速直面したのが「どうやって音楽を聴いてもらうか」という問題でした。
最初の現実
楽曲をリリースした直後:
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- 再生数: 数十回(ほぼ身内…)
- フォロワー: ゼロからスタート
- 認知度: 皆無
「良い音楽を作れば自然と聴いてもらえる」
そんな甘い考えは一瞬で崩れ去りました
なぜマーケティングが必要なのか
音楽業界の現実:
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- 毎日10万曲以上がSpotifyにアップロード
- 膨大な楽曲の中で埋もれてしまう
- 偶然の発見だけでは限界がある
だからこそ、戦略的にアプローチする必要があると実感しました。
実際に試したマーケティング手法
1. 音楽配信プラットフォーム攻略
Spotifyでの取り組み
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- プロフィール最適化: アーティスト写真・バイオ充実
- プレイリスト申請: Spotify編集部へのピッチ
- アーティストピック: 定期的な投稿でファンとのコミュニケーション
実際の結果
初回リリース(エターナル・ラブレイド):
- 1週間目: 127再生
- 1ヶ月目: 1,240再生
- 3ヶ月目: 3,850再生
学んだこと
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- 継続的な投稿が重要
- プレイリスト掲載の効果は絶大
- ジャンル特化より幅広いアプローチが有効
2. SoundOnでの展開
取り組み内容
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- バイオページ充実: [felicia_junchi8](https://www.soundon.global/bio/felicia_junchi8)
- 定期的なリリース: 月1-2曲のペースでアップロード
- ハッシュタグ戦略: ジャンル・ムード別のタグ活用
特徴的だった結果
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- アジア圏での反応が予想以上に良好
- 夜間の再生が多い傾向
- シンセポップ系の楽曲の方が伸びやすい
3. ウェブサイト・ブログ活用
じゅんち8ポータルサイト構築
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- 専用音楽ページ: [/music](/music)
- 個別アーティストページ: [フェリシア](/music/felicia)、[じゅんち8](/music/junchi8)
- 楽曲詳細情報: ストーリー・おすすめシーンを追加
コンテンツマーケティング
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- 制作過程の共有: ブログ記事での舞台裏公開
- 技術記事: 音楽制作テクニックの解説
- ストーリーテリング: 楽曲に込めた想いの発信
SNS活用の現実と課題
試したプラットフォーム
Twitter(X) やったこと:
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- 楽曲リリース告知
- 制作過程のツイート
- 音楽仲間との交流
結果:
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- フォロワー増加は緩やか
- 音楽クラスタとのつながりができた
- リツイートによる拡散効果あり
Instagram やったこと:
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- ジャケットアート投稿
- ストーリーズでの制作風景
- ハッシュタグ戦略
課題:
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- 音楽の試聴機能が限定的
- ビジュアル重視のため音楽が伝わりにくい
- アルゴリズムの理解が困難
TikTok 試したこと:
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- 楽曲の15秒ハイライト
- 制作過程のタイムラプス
- 音楽に合わせた簡単な動画
現実:
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- バイラル性は確かに高い
- でも継続的な制作が大変
- 楽曲の「一部分」しか伝えられない
SNSマーケティングの教訓
成功要因
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- 継続性: 定期投稿の重要性
- オーガニック: 自然な交流の価値
- クロスメディア: 複数プラットフォームの連携
失敗から学んだこと
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- 一発狙いは効果薄い
- フォロワー数 ≠ 音楽ファン
- プラットフォーム毎の特性を理解する必要性
音楽配信プラットフォーム戦略
プラットフォーム別の特徴と戦略
Spotify 特徴:
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- 世界最大のストリーミングサービス
- アルゴリズムが優秀
- プレイリスト文化が強い
戦略:
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- Release Radarへの掲載を狙う
- アーティストピックで定期的にファンと交流
- Canvas動画でビジュアル面も強化
Apple Music 特徴:
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- 高音質での配信
- Appleユーザーとの親和性
- 編集チームのキュレーションが重要
戦略:
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- 高品質マスタリングでアピール
- アーティスト情報の充実
- プレスリリースでの情報発信
YouTube Music 特徴:
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- 動画コンテンツとの連携
- YouTube本体との相乗効果
- 長時間リスニングに適している
戦略:
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- MVやリリックビデオの制作
- YouTube本体での音楽活動との連携
- プレミア公開でのファンとの交流
実際の配信戦略
リリーススケジュール
月別リリース計画:
- 第1週: メインリリース(新曲)
- 第3週: リミックス/アコースティック版
- 月末: 次回作の予告・ティーザー
- メタデータ最適化
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- ジャンル設定: 適切なカテゴリ選択
- ムード・テーマ: アルゴリズムでの発見向上
- 言語設定: 国際的なリーチ拡大
失敗から学んだこと
大きな失敗談
1. 「バズれば成功」思考 何をやったか:
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- 話題性重視の楽曲制作
- SNSでの過度な宣伝
- 短期的な数字にこだわり
結果:
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- 一時的な注目は集まるが継続しない
- 音楽そのものの質がおろそかに
- 燃え尽き症候群状態
学び:
> 「持続可能性」と「音楽の質」が最重要
2. プラットフォーム依存 何をやったか:
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- 特定のプラットフォームに集中投資
- 他の媒体を軽視
- アルゴリズム変更への対応不足
結果:
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- プラットフォーム変更時に大打撃
- リスク分散ができていない状態
- ファンとの直接的なつながりが薄い
学び:
> 「マルチプラットフォーム戦略」と「直接的なファンベース構築」の重要性
3. 数字至上主義 何をやったか:
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- 再生数・フォロワー数ばかり気にする
- 質より量のコンテンツ投稿
- ファンとの真の交流を軽視
結果:
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- 疲弊して音楽制作に集中できない
- 表面的なつながりしか築けない
- 音楽への情熱が薄れる
学び:
> 「質的な関係性」と「音楽への情熱」を最優先に
現在の方針転換
音楽ファースト
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- 楽曲の質を最優先
- 継続的な制作活動
- 真摯な音楽づくりへの回帰
オーガニック成長
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- 自然な口コミを重視
- ファンとの対話を大切に
- 長期的な関係性構築
健全な距離感
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- 数字との適度な距離
- 音楽制作への集中
- メンタルヘルスの重視
今後の展望と改善点
短期的な改善計画(3-6ヶ月)
コンテンツ戦略
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- 楽曲制作過程のより詳しい共有
- 音楽技術記事での価値提供
- ファンとの交流機会増加
技術的改善
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- サイトのSEO強化
- 音楽プレーヤー機能の向上
- モバイル体験の最適化
長期的なビジョン(1-2年)
アーティストとしての成長
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- コンセプトアルバム制作
- コラボレーション機会の拡大
- ライブ配信や生演奏への挑戦
コミュニティ構築
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- ファンクラブ的なコミュニティ
- 限定コンテンツの提供
- 双方向コミュニケーションの場づくり
持続可能な活動
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- 収益化モデルの確立
- 音楽活動の継続性確保
- 創作活動との両立
音楽活動で大切にしたい価値観
音楽への純粋な愛 > 「数字や成功に惑わされず、音楽そのものを愛し続ける」
ファンとの真摯な関係 > 「表面的な宣伝ではなく、心から音楽を共有できる関係を築く」
持続可能な創作活動 > 「一発屋ではなく、長く愛される音楽を作り続ける」
まとめ
マーケティングを通じて学んだ最重要ポイント
1. 音楽の質が最優先: どんなマーケティングも、良い音楽なしには成り立たない
2. 継続性が力: 短期的な成果より、長期的な積み重ねが重要
3. 真摯な関係性: ファンとの本物のつながりが最大の資産
4. バランス感覚: マーケティングと音楽制作の適切なバランス
5. 楽しむ気持ち: 最終的には、音楽活動を楽しめることが一番大切
これから音楽活動を始める方へのアドバイス
最初に大切なこと
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- 音楽を愛する気持ちを忘れない
- 小さくても継続することから始める
- 完璧を求めすぎず、まずは発信してみる
避けた方が良いこと
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- 数字だけに一喜一憂する
- 他のアーティストと比較しすぎる
- 短期的な成功だけを求める
長期的に意識すること
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- 自分らしい音楽を追求し続ける
- ファンとの関係を大切にする
- 持続可能な活動を心がける
音楽活動は marathon であって sprint ではありません。
焦らず、楽しみながら、自分らしい音楽を作り続けることが、結果的に最良の「マーケティング」になるのだと思います🎵
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📌 この記事は2025年8月時点での実体験に基づいています。

